それは恵みもたらすものか、それとも災いそのものかウルトラマンブレーザー7・8話「虹が出た 前後編」

 

今回は「ウルトラマンブレーザー」初の前後編エピソード、虹が出たのご紹介。

既にウルトラ怪獣アドバンスでも話題を呼んでいるニジカガチの登場です。(もちろん私も買いました。)


物語は夏、日照りが続く逆さ虹が日本中で確認され、さらにはそれが一週間も消えないことを不思議におもったゲント隊長が恩師であり怪獣生物学の第一人者・横峯教授を訪ねる。

教授は雨をもたらす「ニジカガチ」という存在について教えてくれる。

そんな中、富士樹海の湖から「ニジカガチ」が出現する。

何度見てもこの容姿、不気味さを醸し出しながら強者の面影も感じさせる。

大気を吸収することにより雨雲を発生させ、雨を降らせる。それは恵みか災いなのだろうか。

ニジカガチが嵐を起こしながら進む一方でゲント隊長は衝撃の事実を知る。

それは横峯教授こそがニジカガチを復活させた張本人だったからだ。

彼は人類こそが怪獣を排除して地球の自然の調和を乱していると考え、ニジカガチで国のリセットをたくらんでいた。



そして日本列島がニジカガチの影響で発生した7つの台風に覆われる緊急事態に(リアルに台風が3つ発生していた時期なので何気に恐ろしい)


ニジカガチを止めるためにアースガロンを出撃させるもかつてタガヌラーの大鎌を破壊したアースファイアもニジカガチの鎧には通用しない。

顔の鎧を外し顔を見せたニジカガチが放った虹光線はアースガロンを一撃で機能停止させるほどの威力。


ゲント隊長はブレーザーに変身するも硬い体のニジカガチには打撃攻撃が効かないばかりか、連射可能な虹光線でスパイラルバレードまでも相殺されてしまう。

この実写の遠景を生かしたカットがまた良い、台風の眼とブレーザーとニジカガチの戦いの舞台演出が良い雰囲気
山肌も抉る虹光線を出すニジカガチの前に敗北を余儀なくされたブレーザーとSKaRDはどう立ち向かうのか。

これが前編のお話、2週にわたるのが分かっていてもハラハラと重苦しい展開に初見時は茫然となっていました。
ニジカガチがブレーザーとアースガロンの攻撃に全くものともしないところから既にこれまでの怪獣とは違うのは明白、必殺技も効かないというお約束とも言える強敵怪獣に私はMVPを授与します。

ここからは後編のお話



ニジカガチに敗れたブレーザー、ゲント隊長は病院で目を覚ます。(この時もずっと雨音が聞こえるのが今、起きている危険な状況を指し示し続けている)

さらにニジカガチが生み出した台風が1つの巨大な台風となりさらに発達させていた。

横峯教授とニジカガチに精神的つながりを感じたゲント隊長はどちらかを排除すればニジカガチを止められると考える。しかしそれは恩師を手にかける可能性もあるということだった。



アースガロンの新装備Mod2でニジカガチの発射口を潰す作戦がとられる一方、横峯教授の説得およびニジカガチと繋がれる腕輪の破壊が行われることになった。

ここで説得はテルアキ副隊長が行くことになるが、ここでのゲント隊長とのやり取りが大人のドラマですよね。(最悪、教授を撃たないといけなくなるので互いに撃たせたくないんだろうな)


そしてついに始まるアースガロンでのニジカガチとの再戦。

新たに搭載されたMod2ユニットは多目的レーザーと超電磁砲を発射できる。


その頃、テルアキ副隊長たちも横峯教授と対峙する。(ここの遠景を利用したカットが7話同様、良いんだよね。アースガロンの戦闘と人間ドラマが同時進行している。)


テルアキ副隊長の説得が続く中、アースガロンはレールキャノンの発射をするがまだテストをしていない段階だったので反動が強すぎて狙いをつけられないでいた。(一発目は宇宙まで飛び、2発目は発射口を外した)


鎧を閉じて、ビルをなぎ倒しながら突っ込んでくるニジカガチ、好きです。

突進され電線を破壊しながら倒れてしまうアースガロン、ここはガメラ2です。

その頃、テルアキ副隊長は教授の腕輪の破壊に成功。
(この当たりの二人のやり取りが本当に凄い、人類淘汰における怪獣を含む他生物への影響への矛盾などは結構破滅論において言われなかったことだと思う、どこかのサノスおばさんにも聞かせたいよ)

しかし腕輪を壊してもニジカガチが止まるどころか虹光線がパワーアップしてしまう。(ここはデッカーでのネオメガスの時と同じ)

攻撃を避けたショックで動かなくアースガロン、3話では起動し損ねたAPUを起動した後、ゲント隊長はブレーザーに変身する。(ちゃんとレールキャノンを撃つ指示を出したのちに)



ブレーザーとニジカガチの再戦はいきなり虹光線と光弾の応酬から始まる。ここでもすでに激戦の予感がたっぷり。


そしてニジカガチの隠し武器の尻尾から生える剣(これ一回だけなのがもったいない)

しかしヤスノブがその隙にレールキャノンを発射、ニジカガチの破壊された額から虹が漏れ出した。
それを掴んだブレーザーが繰り出したので新必殺技「レインボー光輪」(ちなみに命名はゲント隊長)



ついにニジカガチを撃破、そこには綺麗な虹がかかっていた。


そして落胆している教授にサインを求める副隊長。(この人、天然です)

事件後、追跡調査ということでテルアキ副隊長の実家の畑にやってきたふたり、今回の一件でよりふたりの信頼関係が深くなったようにも見える。

そして教授も怪獣を一人で操るということが立証できなかったことで釈放(一応お咎めなし)になった模様。
そのあたりの防衛隊の処置には謎な部分(恐らく4話と5話の事でこれ以上不祥事を増やしたくない思惑)があるけど、教授はニジカガチの鳴き声を聞いて笑みを浮かべるのであった。

この余韻のあるラストがこの前後編の完成度をより高めたようにも思えるし、教授やニジカガチも何らかの形で再登場もあるのではないかと思う。(私は教授が死ぬラストではないかと思っていたから)

ともかくこの前半部のMVP怪獣筆頭のニジカガチは良かったな、前後編になるから強さやカッコ良さは格別じゃないとね!!!

次回は雅楽師の東儀秀樹さん親子をゲストに迎え、ガラモンが久しぶりに登場するお話、アンリ隊員のまたもめメイン回なりそうなので東儀秀樹さんの活躍も含めて楽しみたいです。